海で泳いでいると、口の中にしょっぱい水が入ることがあります。海の付近へ行くと、風に乗って潮の匂いもします。これってなぜなんでしょう。
海には様々な成分が溶け込んでいます。塩素はもちろんのこと、ナトリウム、硫黄、マグネシウム、カルシウム、カリウム、炭素、臭素など多くの成分があり、中でも食塩のもととなるナトリウムと塩素が80%を占めています。ナトリウムと塩素は、水中で化学反応や生物による影響で消えることは無いので、海は塩辛いのです。
海の誕生は地球の誕生と大きな関係があります。はるか昔に地球が誕生した頃、惑星との衝突により高い熱を持っていた地球は水分が蒸発した状態でした。やがて冷えた地球の水蒸気が大気中にある塩素ガスを溶かしながら雨となり地球に降り注ぎます。この雨がやがて溜まり、岩が含むナトリウムと中和しながら今の海へと成長しました。海水で塩を作ることもできるのだそうで、地球の長い歴史を考えながら自分だけの天然塩を作ってみるのもいいかもしれません。
一方川は、海から蒸発した水分が雨となり、土や岩に含まれる塩素を溶かしながら流れています。溶かす距離が長い・下流へいくほど、塩分濃度は高くなっています。最終的に海へと塩素を送り、また塩辛さを保っていくのです。