海水の水を温めて、蒸発した水分だけをとると真水を作ることが可能です。集めた水を冷やせば飲み水ができます。ではどうのようにして蒸発した水分を集めるのでしょうか。
まずは大きな鍋に海水を入れ火をつけ、中央にコップを置きましょう。湯気が逃げないよう濡れたタオルで鍋周りをふさぎます。鍋の上に冷たい海水を入れた中華鍋のようなもの、またはペットボトルの底を切り取ったものなどをぶら下げます。立ち上った湯気が鍋で冷やされ水滴となってそこに付着します。やがて中華鍋の中央に集まり、コップへと落ちていきます。原理がわかれば、中華鍋をほかのものに代用することも可能です。深めの鍋にコップを入れ、アルミホイルで蓋をすることでも同様の結果を得ることができるでしょう。
上記はあくまでサバイバル方法であり、海水を飲み水に変える方法は様々に研究されています。従来は蒸留を利用する多段フラッシュとう方法が使われてきましたが、昨今の研究では逆浸透法というのが有名でしょう。
逆浸透法とは、海水に圧力をかけ濾過膜の一種である逆浸透膜に通し、海水の塩分を追い出します。多段フラッシュよりエネルギー効率は良いものの、大きな機械・費用となること・細かい整備が必要なところが難点です。